2階建ての家を建てる時の注意点！

日本において、注文住宅と言えば2階建てが主流となっていますが、2階建ての住宅には様々なメリットがあります。例えば、土地を効率的に使えるため、狭い土地であっても床面積が広い住宅を建てることが可能です。また、プライバシーの確保が容易なので、2世帯住宅に向いているというメリットもあります。加えて、日本で最も主流である2階建てにすることで、依頼できる施工業者の幅が広がることもメリットです。このように、2階建てにするメリットには様々なものが挙げられますが、建てる際は注意すべき点がいくつかあります。

まずは、当然ながら階段の上り下りをしなければいけないことです。若いうちは特に気にならなくても、高齢になるにつれて階段の上り下りが辛く感じるようになり、やがて2階を使用しなくなってしまうケースが少なくありません。加えて、平屋と比べるとバリアフリー化が難しく、場合によっては家庭用のエレベーターやリフトの設置を検討しなければいけません。ですので、2階建て住宅を建てる際は、将来の老後生活を十分に考慮した間取りや設計を意識しましょう。

また、防音対策が必要となるケースがあることも念頭に置いておく必要があります。基本的に、2階の床は防音されていないことが多いため、人によっては1階にいると上階の足音や椅子を引く音などの騒音が気になる可能性があります。特に、2階に子供部屋を設けた場合は、防音対策を検討する必要があるかもしれません。子供部屋に関して言えば、子供が独立した後に全く使用しなくなり、結果として空き部屋になってしまうケースが非常に多いことも考慮しておきましょう。さらに、小さな子供がいる家庭では、階段からの転落事故を防止するために、柵を設置するなどの対策も必要です。

加えて、2階建ては1階と2階を行き来するため、平屋と比べて生活動線や家事動線が複雑になりがちです。そのため、生活動線や家事動線に十分に配慮した間取りを意識する必要があります。例えば、従来は水回りを1階にまとめた間取りが主流でしたが、近年は生活動線や家事動線を考慮して2階に水回りをまとめるケースも多くなっています。水回りを2階にまとめることで、洗濯した後、階段の上り下りをせずに直接2階のベランダに干すことが可能です。

その他にも、2階建てはメンテナンスコストが高くなる傾向があります。例えば、外壁塗装を業者に依頼する場合、2階建てでは足場を組まなければいけないため、必然的にコストは高くなります。このように、将来のメンテナンスコストにも注意を向けた上で、2階建て住宅を検討しましょう。